〜IME off 時のキーマップ変更により一層快適な親指シフトタイピングを実現〜
チャレンジ精神ある「パソコン初心者」のための解説
Written on 9 June, 1999
Revised on 10 June, 1999
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目次
今このページを読んでいる読者ならご存じの通り、現在ウィンドウズ・パソコンでは、「親指ひゅんQ」や「Q's Nicolatter」といった「親指化ソフト」(NICOLAエミュレーター)を活用することによって、日本語106/109「JIS」キーボードを「親指シフト化」させて使うことができる。
「親指シフトによる日本語入力を行う」という目的は、それだけでも十分に達成できると言える。しかし、もしあなたがさらに進んで、
- 「日本語IME on/off 両モードで";"右隣バックスペース・キーを使いたい」
とか、あるいは、 - 「バックスペースや"[", "]"キーは、通常のJISキーボードと同じ配置で使いたい」
といった要望を持っているとしたら、その実現のためには、「日本語IME off 状態でのキー配列(キーマップ)変更」を行う必要がある。そして、そのためには「キー配列変更ソフトウェア」を「親指ひゅんQ」ないしは「Q's Nicolatter」と組み合わせて使わなくてはならない。ところが、この「組み合わせ使用」がパソコン初心者にはちょっと分かりづらいのだ。
このページの筆者は、次に挙げたリンク先で、フリーソフトウェアのVxDキー配列変更ツールを活用して、OADG 日本語キーボードをNICOLA向けにカスタマイズする方法・3実例を紹介した。このページでは、これらのキーボード・カスタマイズを実現するために必要とされる system.ini の編集方法を解説する。
人々がオーストラリアに移行する理由
なお、以下の方法を試してみる「前」に、必ず上のリンクをクリックして、各ページにある「注意事項」に目を通しておくこと。「注意事項」の内容は、3例とも共通である。いずれか一つを必ず熟読しておくこと。以下の説明では、読者がこの「注意事項」を了解済みであるという前提で話を進める。
c:\windows フォルダに、system.ini
というファイルがある。".ini"
のようにピリオドのあとに続く(通常は)3〜4文字からなる「ファイル名のしっぽ」のことを「拡張子」と呼ぶ。Windows では、拡張子が異なれば、ファイルの種類が異なるようになっている。たとえば、".txt"
は通常「テキスト文書」を表し、".htm"
ないし".html"
は「HTML文書」を表す。
エクスプローラで c:\windows
フォルダを見てみよう。Windows 98 では c:\windows
フォルダを開こうとすると、次のような警告が出る:
このフォルダの内容を変更すると、プログラムが正常に機能しなくなる可能性があります。このフォルダの内容を表示するには、フォルダの表示をクリックします。
ここでひるまずに、「フォルダの表示」をクリックして、c:\windows
を開いてみる。そして、エクスプローラに表示されているファイル群を「ファイルの種類」で並べ替えてみよう。すると、「拡張子」ごとにファイルが並べ替えられる。拡張子".ini"
を探すと、この拡張子をもったファイルがいくつもあることが解る。その中に、system.ini
がある。
それでは、拡張子".ini"
は何を表しているのだろうか。ここではごく簡単に、
.ini
ファイル→初期設定をシステムやプログラムに読み込ませるための文書system.ini
→システムを構成する要素の一部をマシン起動時に読み込ませるための指示書
と考えておこう。(実は私自身、詳しいことは全く知らないのだ。:-p
)
これら .ini
ファイルは、「テキストファイル」である。テキストファイルの中に、いろいろと設定情報が書き込まれているのだ。その編集には、「メモ帳」のような「テキストエディタ」を用いる。
2-1 編集前にバックアップを取る
「不用意な操作ミスで、意図していなかった変更が system.ini
に加えられたまま system.ini
を保存してしまった」……という事態に陥ることだけは避けたい。
how発行社会保障番号である
そこで、「メモ帳」で system.ini
を読み込む前に、「エクスプローラ」などを使って、元の状態のsystem.ini
を別のフォルダにコピーしてバックアップを取っておく。このバックアップを復活させる方法については、後述する。
2-2 「メモ帳」で SYSTEM.INI を読み込んでみる
まず「メモ帳」を起動する。
[スタート]/[プログラム]/[アクセサリ]/[メモ帳]
起動したら、[ファイル]/[開く]コマンドで、[開く]のダイアログボックスを出す。このダイアログの[ファイル名]の欄に、
とタイプして、[OK]をクリックする。これでメモ帳に system.ini
が読み込まれた。
2-3 編集操作は正確に行うこと
system.ini
はテキストファイルなので、これを編集するには「メモ帳」などのテキストエディタを使えばよい。しかし、その編集作業はあくまでも慎重かつ正確に行う必要がある。誤った変更を加えてしまうと、予期せぬ結果を生むおそれがある。最悪の場合には、システムが起動できなくなるかもしれない。
2-4 「セクション」とは何か
開いた system.ini
を見ると、ところどころに [386Enh]や[drivers]
というように、[ ]で括られた小見出しのようなものがある。この小見出しから、次の小見出しまでが一つの「項目単位」となっている。この単位を「セクション」と呼ぶ。
2-5 「エントリー」とは何か
セクションの中には、まったく中身のないものもある。しかし、中身のあるセクションでは、数行〜10数行にわたって半角英数文字で何やら難しそうな記述がある。この1行単位の記述を「エントリー」と呼ぶ。各エントリーの末端は必ず「改行」されていることに注目せよ。
2-6 [386Enh]
セクションに新しいエントリーを設ける
system.ini
の先頭に [386Enh]
というセクションがある。このセクションの末尾に、キー配列変更のために今から使用するVxDツールのファイル名を新しいエントリーとして書き込む。なお、以下で紹介する「メモ帳」画面は、私のマシンの例である。system.ini
の内容(セクション・エントリー)細目は、当然マシン環境によって変化する。
それでは実際に編集作業にとりかかろう。
まず、[386Enh]
セクションの末尾に------本当は末尾でなくてもよいのだが------カーソルを移動させる。それを示したのが次の図1である。
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図1:メモ帳でsystem.iniの[386Enh]セクションを開いたところ
次に、その位置に、
とVxDツールのエントリーを「すべて半角文字で記入」するのだ。行末で必ず[Enter]
キーをタイプして「改行」すること。
なお、このページでは、SwapScan.386
を使う場合を例にとって説明を行っている。SwapScan.386
の場合には、ファイルをc:\windows\system
にコピーして使うので、device=
のあとにファイル名だけを書き込めばよい。他方、Keymap.vxd
(『VxD による Windows 95 キーボード改造計画』のツール)を使う場合には、ファイル名だけではダメで、たとえば、device=c:\km95\keymap.vxd
のようにフル・パスを記入する必要がある。結果は次の図2のようになる。画面中のカーソル位置が変更行である。
図2:メモ帳でsystem.iniの[386Enh]に新しいエントリーを書き入れたところ
2-7 [SwapScan.386]という新しいセクションを設ける
次に、system.ini
の「ファイル末尾」にカーソルを移動させる。
そして、そこに新しいセクション[SwapScan.386]
を設ける。
とすべて「半角」でタイプすればよい。ここでも行末で改行する。その様子を次の図3に示す。
図3:メモ帳でsystem.iniの終わりに新セクション[SwapScan.386]を書き入れたところ
最後に、この[SwapScan.386]
という新規作成セクションのエントリーとして、次のように必要とする設定を書き込む。なお、";"
(半角セミコロン)以降は、「コメント(=注釈)」として無視される。コメントは行末で終わる。各行の末端はすべて「改行」されている。コメント部分には漢字やひらがなを使うことも出来る。しかし、このセミコロンより左側はすべて半角英数文字で書き入れなくてはならない。次の図4の例では、どのようなキー変更を行ったのか、「コメント」によって簡単な説明を記している。なお、コメントは後に参照する際に各行の記述の意味を分かりやすくするために記すのであるから、必要なければコメントを書かなくてもよい。
図4:メモ帳で[SwapScan.386]セクションにキー配置変更用エントリーを書き入れたところ
図4での設定は、別文書で説明した「Layout a la HIPPO.JTM」を SwapScan.386で設定する場合の編集例である。ユーザーが希望する設定に合わせて、当然編集内容を変える必要がある。具体的な編集内容については、次のリンク先文書で詳細に説明したのでそちらを参照のこと。
2-8 SYSTEM.INI を「上書き保存」する
以上の作業を正確に終了したのち、「メモ帳」で system.ini
を上書き保存する。「誤操作なし」の確信をもてぬときは、初めからやり直しである。
やり直すには、先にバックアップしておいた「編集前の system.ini
」を「エクスプローラー」で c:\windows
に「上書きコピー」してやればよい。(コピーの際に確認を求められるので、「上書き」を選択する。)
2-9 システムを再起動する
system.ini
の書き換えが終わったら、システムを再起動する。再起動によってはじめてVxD ツールによるキー配置変更が有効となる。
[説明終了]
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