2012年5月16日水曜日

NSXの掲示板


一生乗りますか。
良い心がけですねぇ。

実際KSPのお客さんには
一生とまではいかないけど
すっと乗るつもり・・という人は多いです。

だけど
だんだん老朽化とともに
整備の手がかかるようになってくるのも事実です。
これはNSXに限らず
使えば損傷してくるのは機械として当然ですからね。

で、その老化した部分を
手を抜かず整備し続けられるかどうかで車輌の寿命は決まると思いますね。

余談になりますが
たとえば
シルビアやRX−7が何故終わっていくのかを考えると
「世間一般から見た車輌価値と中古車価格の下落」
これが大きいんですよね。

新車で300万円で買ったオーナーは
そりゃ最初は大事にするし
エン ジントラブルや事故で100万円かかったって治すだろうけど
5〜6年経過して中古車を50万円で買ったオーナーは
修理費用に50万円超えたら修理するか分かりませんよね。

NSXでも同じ事がいえます

新車1千万円で買った人は
フロント大破 修理費用400万円といわれれば
やむを得ず治すでしょう。
でも、中古で400万円で買った人はどうでしょうね?

新車でも中古車でも修理にかかる費用は同じです。

当然だけど
新車時よりも経年老化した車輌は整備費用がかかります。

それを
手を抜かず、悪いところを見つけたら後回しにせずその都度修繕していける人が
最後まで乗り続けられるんでしょうね。


車は製造から出る理由

で、NSXですが
基本フレーム関連などに関しては非常に丈夫ですね。
適切な整備を行っていれば
クルマとしての寿命はたぶん
我々の寿命よりも長いんじゃないかと思います。

走行距離に関しては
20万キロオーバーの人は多いです。
最高で40万キロに達した人もいるそうです。

まあ、単純に走行距離では寿命は判断できませんけどね。
たとえばエンジンや駆動系だったら
一定走行の負荷が少ない高速移動が多い人は
距離の割に老化は全然少ないし
助手席に誰も乗らなければシートもカーペットも痛みませんよね。

で、今まで見てきた普通の10万キロオーバーNSXですが
エンジン周りのゴムパッキン類の老化� ��著しいけど
シリンダーコンディションなどは極めて良好で
3万キロといわれれば信じられるレベルでした。

でも、MT内部は距離なりの痛みがあるし
ATに関してはクラッチの摩耗が著しく
特に3速クラッチは半分くらいに減っていましたね。

どちらの場合もOHして部品交換すれば改善します。

アルミボディのNSXは確かに材質として長寿命ですが
鉄だからいつかは走れなくなる・・という事はないでしょう。

走れなくなるときと言うのは
オーナーの修理する意志が無くなったときか
修理部品が無くなったときでしょうね。

部品供給に関しては
けっこう危機感を覚えています。


ダッシュSUNFIREを削除する方法

タイヤなんか何を組んだって走れるけど
メインコンピュータ壊れたらエンジン止まりますよね。
事故でフロントハーネス切断したら灯火類が点かないよね。
パワステのコンピュータも壊れたらパワステ効きません。
まだまだ例は有るんだけど、
これら
HONDAの外注で製作された電気関連部品は
外注が製作拒否したら再生産は不可能でしょう。
でも実際 特定型式NA1の上記部品は欠品納期未定だそうです。
理由は
「そんな古いICと基盤を使った電気製品の再生産は不可能」

KSPでは
コンピュータ壊れたってV・Pro制御に切り替えたり
その時代にある制御方法を取り入れて出来る限り対処していくつもりだ けど
ディーラーさんでは困るでしょうね。

今はまだ良いです
最終型のNSXというクルマが絶版して数年だから
多くの共通部品が存在しています。
でも、あと10年経ったら
NSXを取り巻く環境はどうなっているか分かりません

我々に出来るのは
トラブル事例の収集とその対処方法の確立くらいでしょうか。

クラシックカーが元気に存在しているのは
大事にされていて過酷な環境で走らせないからでしょう。
でも、生産から15年経過したNSXは
現役で雨風の中を現在のクルマと一緒に走っています。
これがいかにイレギュラーな現象であるか。


アイダホフォールズハーレー

いまですね
沖縄からNSXが整備のため入庫しています。
NSXで沖縄からの入庫は2台目ですが
沖縄の環境はすさまじいです。
まるで老化の加速テストを行っているような悪劣な環境で
ボルトやステーなどの鉄部品は錆による腐食がすさまじく
リフトで上げて下回りをチェックした段階で絶句するくらいでした。

だけどさすがはアルミボディー
基本骨格部分は全く影響が無く
整備による復活は全く問題なし。
オーナーの希望で可能な限り新車コンディションに戻したいとの事ですが
老化したボルト類とステーや一部サスペンション部品の交換だけで
部品代は25万円を超えます。
ボルトだけで10万円超えました� ��
再使用は出来るけど、
すでにボルトのアタマが錆びてメガネもボックスレンチも入らない。
修正するより交換した方が安価でしょう。

トータルの整備費用は200万円オーバー。
その費用のほとんどが純正部品の代金です。

これは極端な環境下による老化ですが
関東のNSXだって
いつかはこういったレベルの重整備が必要になるでしょう。

その時
その費用をコンディション改善のため喜んで出すほど愛着を維持できるか?
部品供給の問題もありますが、
結局のところ
クルマの寿命はオーナーの愛着次第なんです。


一生乗るつもりなら
常にクルマのコンディションに気をつかって
年々調子が良くなってくるような整備を心がけるのが
大きな出費を抑える事になり結局のところ得策で
なによりも愛着を維持する一番の方法なんだと思います。

でも、一生乗るというのはホントに大変な覚悟が必要ですよ。
クルマとの別れはいつかは来るモノです。
だからせめて
自分が乗っている間はベストコンディションを維持してやろう
という心がけが大事なんでしょうかね。

とりあえず
私とどっちが長く乗るか競争しましょう(笑)



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